今回のEpisodeでは「日本人の英語学習者が共通して間違いやすい英語表現」コラム第二弾として、“理由を尋ねる表現”について解説したいと思います。
「なぜ?」「どうして?」 ”理由を尋ねる表現” は要注意
「なぜ?」 「どうして?」という理由を尋ねる際に、日本語発想に引きずられて日本人が犯しやすい間違いを見てみましょう。
初対面の外国人に対して、次の日本語にふさわしい表現している英文はどちらでしょうか?
日本にはどうしていらっしゃったのですか?
A: Why did you come to Japan?
B: What brought you to Japan?
正解はBです。
初対面の外国人に対して日本に来た理由を尋ねる場合、多くの日本人は「なぜ?」「どうして?」に引きずられてしまい、中学校の英語授業で習った疑問詞Whyを使い、次のように尋ねる人がほとんどではないかと思います。
Why did you come to Japan?
文法的には問題はないのですが、特に初対面のネイティブ外国人にこの聞き方をする場合、非常にストレートな表現で警察の尋問のように聞こえるということです。
ビジネスシチュエーションでも初対面の顧客にこのようなストレートな聞き方は大変失礼ですし、「What brought you to Japan?」 と聞かれた顧客はあなたに対して好印象をもつと思います。
この場合のように英語では無生物主語を使うことにより相手に対して間接的な丁重な伝え方となります。
これは英語特有の表現で日本人は苦手な表現となりますが、是非覚えておいてください。
また疑問詞のWhyは特別な理由をはっきりさせたい時に使うのが基本ということも覚えて置いてください。
初対面の外国人に直接的な表現は避ける!
初めて来日した外国人に対して日本人がよく尋ねる質問に、”日本食は好きですか?” があります。
一般的には次のように尋ねる人が殆どと思います。
Do you like Japanese food?
しかし、これも初対面の外国人に対してはあまり好ましい英語表現ではありません。
「Do you…?」の質問の場合は相手に対して「Yes」か「No」の答えを要求するもので、相手に答えの自由度がありません。
質問する場合には相手に答えの自由度を与えてあげる方が丁重な言い方と特にネイティブの外国人は考えます。
「~が好きですか?」を尋ねる場合にも、
How do you like Japanese food?
What is your favorite Japanese food?
と尋ねる方が丁重で自然な表現となります。
英語には日本語の様な尊敬語や謙譲語という考え方はありませんが、言い回し方により相手に対する敬意や思いやりを示すことができます。
この様な表現法をマスターして頂き、外国人との会話に活かしてみて下さい。
<今日のビジネスで使えることわざ>
“知らぬが仏”
「Ignorance is bliss.」
JT