前回までのEpisodeでは、大きく変化するビジネス環境の中でビジネスパーソンが知っておくべき知識として「ポリティカル・コレクトネス」、「パワー・ハラスメント」、「セクシャル・ハラスメント」の話題を取り上げてきました。
ところで、日本では色々なハラスメントが日々増殖していて、インターネットで調べてみると、
「**ハラ」と呼ばれるハラスメントが既に100個以上存在しているということです。
それらのほとんどが、英語表現としては全くネイティブに通じない表現ということを皆さんご存じでしょうか?
英語と思ってネイティブの外国人と話しをしても全く通じない英語、つまり「和製英語」がこのエリアでは非常に多いのです。
「Power harassment」はネイティブに通じるのか? それとも和製英語か?
それでは皆さんに問題です。
下の3つのハラスメントのうち、海外でも使われている正しい英語表現はどれか分かりますか?
「Power harassment」 : パワー・ハラスメント(パワハラ)
「Moral harassment」 : モラル・ハラスメント(モラハラ)
「Maternity harassment」 : マタニティー・ハラスメント(マタハラ)
正解は、上の3つは全て和製英語で、残念ながらネイティブの外国人には通じません。
「パワー・ハラスメント」が和製英語ということを知らなかった方も多いのではないかと思います。
正しい英語で表現では次のようになります。
パワー・ハラスメント : 「Abuse of authority」、「Workplace bullying」
モラル・ハラスメント : 「Mobby」
マタニティー・ハラスメント : 「Pregnancy discrimination」
これは日本独特の外来語短縮文化の影響によるものですが、「Sexual harassment」(これは英語で正しい表現)を最初にカタカナ短縮した「セクハラ」が定番となり、それ以降ハラスメントは「セクハラ」表現を基本にして次々と名付けられたということです。
和製英語とは知らずネイティブに話しかけて全く通じなかった経験をお持ちの方もいるのではないかと思います。
日本中には思いのほか和製英語が氾濫していますので、皆さん十分にご注意ください。
今後のEpisodeでは、皆さんが普段気づかずに使っている和製英語についての特集も行います。
どうぞお楽しみに!
<今日のビジネスで使えることわざ>
“雨降って地固まる“
「After a storm comes a clam.」
JT