「UK」、「GB: Great Britain」、「England」 それぞれの呼び名の正しい意味は?
日本人がイギリスを英語で呼ぶ時の表現には色々なものがあります。
「UK」、「GB: Great Britain」、「England」、これらの言葉が意味することを正しく理解している日本人は割と少ないと思います。
今回のEpisodeでそれぞれの言葉の正しい定義について説明します。
「UK」とは?
ところで皆さんはイギリスの正式国名をご存じでしょうか?
「The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland:グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」 です。
この長い名称の最初の部分を使い省略した形で「UK: United Kingdom」という表記が多く使われています。
もともとイギリスという国は、イングランド、スコットランド、ウェールズに北アイルランドを加えた4つの王国で構成された連合王国です。
日本人が使う「イングランド」の正確な意味は、下の地図からわかるように「UK」の中の赤で示された1つの王国を呼んでいることになるので、正式な連合王国としての「UK」を意味していません。
「GB:Great Britain」とは?
また「GB」は「Great Britain」の略語で、UKで最も大きな島の名前です。(赤い部分)
Great Britainは本島とも呼ばれていて、日本の本州にあたります。
Great Britain島は、イングランド、スコットランド、ウェールズの3ヶ国で構成されています。また北アイルランドはアイルランド島の北部に位置しています。
結論として、「UK」と「GB」の違いは、「UK」は4ヶ国すべてのことを意味し、「GB」は北アイルランドを除いた3ヶ国のことを意味します。
「アイルランド」とは?
Great Britain島の左側に位置するアイルランド島は、現在北アイルランドとアイルランドの2つの国で構成されています。
元々は「Ireland」と呼ばれた1つの国でしたが、アイルランド島の南部は1922年頃に イギリスから独立し、「The Republic of Ireland:アイルランド共和国」(赤い部分)となりました。
イギリスからの独立の際に、宗教上およびイギリスに対する立場の違いからイギリスに留まった北部(緑の部分)が北アイルランドとなりました。
1990年代には宗教対立や差別問題による衝突で、両国合わせて3,500名の死者を出した「北アイルランド紛争」や、また最近ではイギリスのEU(欧州連合)からの離脱、所謂「ブリグジット」の両国間の国境問題などで、いろいろ注目が集まる地域です。
<今日のビジネスで使えることわざ>
“火のない所に煙は立たぬ”
「There is no smoke without fire.」
JT